2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

イタコ

10代の頃から、わたしは他の人と比べて、街なかで知り合いと遭遇する率が非常に高かった。 「生きてる人を呼ぶイタコ」と称されたこともあった。近視じゃないから、いつもきょろきょろしているから、なんとなく敏感だから、など、いろいろな理由を自分で考え…

切り替え

なんにもしてないのに、疲れ気味。 どういうことだろう。 ちょっと立ち止まるポイントかしら。 ささいなことでめげたりして。 頭は考えすぎでぱんぱん。 でも、そのさなかに「かちゃっ」と音が聞こえた。 いままでのことが遠くなった。 これからのことは、こ…

リアル・タームズ

昨夜、娘と見ていた『乙男』のついでに『リアルク・ローズ』を見はじめたら、面白くて、引き込まれた。 嫌いな世界じゃないなあ。 顧客への誠意と駆け引きのバランス、友情と商売のバランス、熱意と知性のバランス、どこを取ってもけっこういかすではないか…

先代とわたし

きょうは母と会った。 きのうは父の誕生日だった、と、母もいっていた。 父の好きだったお刺身を、仏壇にもちょっとだけあげて、自分はたくさん食べたそうだ。わたしたちは三人家族だった。 バックグラウンドにはいろいろあったが、両親とわたし、という関係…

Happy Birthday!

きょうは昨年亡くなった父の誕生日。 生きていたら90歳、卒寿だった。父との年の差が、一年ずつ縮んでいく。 それが不思議に思える。わたしの最初の恋人は若くして亡くなり、7つ上だったから、7年後、わたしは彼の年を追い越した。 それ以来、彼の届かなかっ…

11月中旬から下旬の気温

自分の気持ちを言葉にすることを、ながーいこと習慣にしているので、人とのつきあいも、言葉を先頭に立てて行っているように思う。人は、言葉を発する生き物だけれど、それ以前に、肉体を持った、切れば血の出る、温かいもの、である。 心が温かいか冷たいか…

チャージ完了

「エネルギーの交換」という言葉を、最近3人の友人からつづけて聞いた。 「人と人とのエネルギーの交換」という意味で。 「交流」といいかえてもいいだろう。 互いに流れあう。 こちらからあちらへ。 あちらからこちらへ。「愛」という言葉を使うと、それこ…

両目で

半分の言葉を取り戻して二日め。 なんだか、初めて両目でものを見ているような気がする。 それと同時に、これまで片目をつぶって見ないようにしていた、自分の「よくない」感情とも、否応なく対面させられている。たとえば「いやだ」ということが、はっきり…

言葉半分

いままで、わたしは言葉を「半分」しか使ってなかったことに、きょう、気がついた。 言葉を「いい言葉」と「わるい言葉」に分けて、「いい言葉」だけで書いたり考えたり話したりしようとしていた。はずかしい。 そんなわたしが、文章を書いています、なんて…

白い建物

夏の終わり、母の郷里を25年ぶりに訪ねた。 父の一周忌の帰りに一晩叔母の家に泊めてもらったのだ。 翌朝、タクシーを待っていた通りの向かい側に、見覚えのある建物があった。3階建てで横長のコンクリート造り。 奥行きがなくて、薄い。 1階には小さな商店…

I met him.

この前の日曜日、高校で英語を教えてくださった先生が亡くなった。 96歳。 かねてより、姪御さんとそのご家族のもとで厚い介護を受けていらしたが、「ねむり姫のような」数日のあとで、静かに旅立たれたそうだ。きのう、教会で行われた葬送式に、わたしも参…

そのせいだったのか

一日に何度となく、コーヒーを飲み、紅茶を飲みしている。 つい先週あたり気がついたのだけれど、その何度かのあいだで連日唇をやけどしているらしい。口紅を塗るとき、上唇のまんなかあたりがどうも腫れているな、白っぽくなってるな、と気になっていたのは…

筆記用具

文章を書くにあたっては、筆記用具にもついこだわる。 おあつらえむきに、いきつけのカフェの隣は文房具屋さん。 そこに寄って、ペンのインクの替えを買ってから、あるいは、原稿用紙やノートを買ってから、おもむろにカフェに移動する日もよくある。原稿用…

一人称

文章を書くときの一人称。 ここ15年くらい、わたしは「わたし」を使っている。大学生のころには「あたし」と名のっていた。 ふだん話すときと変えずに書きたかったからだけれど、いま思うとずいぶん気取っていたものだ。 その後は「私」。「わたし」に変える…

出席番号

クラスに同姓同名の人がいた場合、出席番号の順番はどうなるのだろうか。知人のN子さんには、高校時代に、苗字が同じで、名前の音が同じ人とクラスがいっしょになった経験がある。 順番は彼女が前で、もう一人の人が後ろ。 なぜなら、彼女の名前のほうが画数…

カフェの席

いきつけのカフェでどの席に座るか。 わたしはとくに決めていない。 入った瞬間にその日の雰囲気を見て、そこそこ静かに過ごせそうな場所を選ぶ。原稿やその前段階のノートを書くときにはライティングデスクがよく、一人で二人席を占拠するのも気が引けるの…

宿命的におせっかいな女性

今年の初め、新しい名刺を作るにあたって、肩書きの代わりになにか「屋号」みたいなものをつけることを思いついた。人生最初の海外旅行先と決めているイタリアに住んでいる友人に、なにかしゃれた文句ないかしら、と相談したところ、「fata fatataがいいんじ…