2011-01-01から1年間の記事一覧

さすがのわたしも

ついさきほどの話。 夜の9時を少し回って、きのう娘と二人で借りたCDをTSUTAYAに返してこようと家を出た。 ついでにあさっての仕事の資料を持っていって、10時の閉店までスターバックスで読んでこようとも思った。 家の隣はカラオケ屋さんで、隣はジムで、そ…

あれから、これから

桜が咲いて、もう散りはじめている。 歩いている人の髪に、桜の花びらがとまっている。 男性にも、女性にも、若い人にも、年配の人にも。 桜は同じように花びらを降らせる。 あの日の前にはもう戻れない。 それはいつのときも変わらない。 何があったとして…

運命の人

きのうと同じ書きだしを使おう。 わたしは、外を歩くときに人よりきょろきょろしているらしく、 街で知り合いを見つける確率が非常に高い。 ほんとうにそうなのだ。 これは十代の頃からで、高校のともだちに「生きてる人を呼ぶイタコ」とあだ名されたことも…

他生の縁

わたしは、外を歩くときに人よりきょろきょろしているらしく、 街で知り合いを見つける確率が非常に高い。 知り合いでなくても、たとえば、朝、最寄りの駅で同じ電車の同じ車両に乗った人が、 帰りの電車でまた同じ車両にいるのを見つけたり、 地下鉄の通路…

銀のライター

父が遺していった、銀のデュポンのライター。 まだ元気だったときに、なんとなくもらって、3年前にオーバーホールに出した。 部品も取り寄せだったとかで、9000円かかった。 ライターが帰ってきてしばらくして父は亡くなった。 線香の火をつけるのに使おうか…

All the years and all the tears...

『宇宙からの手紙』(角川グループパブリッシング)で、著者マイク・ドゥーリーさんのことを知り、毎日届くメールマガジンを読んでいる。 口語の英文だから、正直いってさらっと読むだけでは半分以下くらいしか意味がわからないのだけれど、さっき開いたきょ…

アポー・パイ!

息子の高校の同級生にはおっとりした子が多いのだけれど、なかでもとくにおっとりしていて地顔が笑顔だというNくんは、幼少の頃、ご両親とニューヨークにいたらしい。 住まいの近くに、とてもおいしいパイのお店があり、Nくんのおかあさんは一番人気のアップ…

コリンちゃん

コリン・ファースがアカデミー賞の主演男優賞をとった。 あのコリンちゃんが。 10年くらい前、わたしは洋画ファンだった。 わたしが洋画をビデオで見始めたのは、息子が生まれてから。 それまでは映画館にも数えるほどしかいっていなかった。 落語や芝居が好…

地味な野鳥コンテスト

親友と呼ぶには怖すぎる人のことを「畏友」と呼ぶとすると、まぎれもない「畏友」の一人Y女史が、 わたしのことを「マニアにだけ受ける地味な野鳥」と評したことがあった。 とにかく地味なので、街なかで飼っていても目立つことはないが、ごく稀に、同好の士…

銭湯のおもひで

友人とお茶を飲んでいたら、温泉の話になった。 前を隠すとか隠さないとかその筋に持っていくのが好きな人なので、 わたしは中学2年まで通っていた北品川の銭湯の話をした。 わたしたちにとってはそれが「お風呂」で、呼び名も「お風呂」だった。 夜になって…

memory of lover

日曜劇場『冬のサクラ』。 本編は一回しか見ていないが、予告編や番組宣伝を見ては娘と語り合っている。 脳に腫瘍を持つ主婦が年下の男性に恋をして、手術をしたら記憶をなくしてしまうということを気に病んで、ぐずぐずしているうちに手遅れになるというス…

女性専用車両の乗り心地

朝早めの仕事で、JRの最寄りの駅を出るとき、混雑を避けてだんだんに先頭のほうへ移動していき、乗ってみたらば、あれ、女性専用車両だった。 上は70代から下は10代まで、乗客は女性ばかり。 当たり前だけど。 このブログでも再三書いているように、わたしは…

白子鍋

先日、とてもおいしい、鯛の白子のパスタをごちそうになった。 作ってくれた人に「白子食べられる?」に聞かれ「もちろん」と答えたのだけれど、 そのときに、生まれて初めて食べた白子鍋のことを思い出した。 当時はまだ女子大生で、ある新聞社系の週刊誌で…