蒼い時

七年くらい前、またメイクを始めようと思い立ったころに、コンサルティングを受けて買ったゲランの香水が、いよいよ残り少なくなってきた。
合間に別のオー・デ・コロンやオー・デ・パルファンを使いながら、おもに秋冬に大事に使ってきた「ルール・ブリュ」。
訳すと「蒼い時」。
かのベストセラーですか、と聞かれそうだけど、この香りはもっともっと前、1912年に生まれている。
雨上がりの庭の黄昏時をイメージして創られたのだとか。
雨上がりも黄昏時も好きなわたし。
パウダリーなフローラルは自分の「ニン」ではないように思ったのだけれど、コンサルタントにお似合いになりますよ、と薦められて素直に従ったのだった。
失敗だったと思ったことは一度もない。
人から見たらどうかはわからないけれど。
もう半年くらい、次はどんな香りにしよう、と探してはいるのだが、だんだん、次もこれがいいような気がしてきた。
コロンやパルファンと違って、遠くまでは香らないところも、自分には合っているような。